黒ヤギのアイデアスイッチ

[ネタバレあり]麻雀の鬼と書いて雀鬼。その迫力は胡散臭さも吹き飛ばす珠玉の名作[真雀鬼11~奪われた死闘 片腕の代走屋]

巷には漫画や映画のレビューやネタバレのブログが多くあります。
 
映画を観る前に、既に鑑賞した人の評価が気になる人
 
漫画を読み進める前にある程度のストーリーを把握したい人
 
なんとなく見たけどいまいちストーリーが分からなくてブログでストーリーを理解したい人
 
そんな人たちに需要のある分野だと思います。
 
かく言う僕も全くのヒラで映画を観ることは少なく、ある程度ネタバレの知識を詰んでから観ています。
 
その方が話も入って来やすいし、誰しもCMとかである程度前情報ありきで観てると思うので同じようなもんだと思います、
 
と言うことで僕もブログを始めたわけだし、少しずつそういったネタバレ記事なんかも書いてみようと思った訳です。
 
初めてなので知名度も高く、評価の高い作品から練習していこうと思います。
 
 
では、前置きが長くなりましたがさっそく映画を紹介したいと思います。
 
今回の作品はタイトルにも書きましたが、かの大人気シリーズ「雀鬼(じゃんき)」の続編、「真雀鬼(しんじゃんき)」の11作目、「奪われた死闘 片腕の代走屋」になります。
 

雀鬼のおさらい

いやぁ、麻雀を少しでも触ったことがある人なら誰しも観たことがある「大人気シリーズ」。
 
その中でも「1~2を争う高評価」の11作目。いわゆる「中原回」です。
 
公開年が2002年のオリジナルビデオなので、
 
「映画じゃねぇじゃねえかよ」
 
というツッコミや、
 
「今さらかよ!」
 
って反応があるかもしれないですが、今一度ビデオを揃えて通して観てた頃を思い出してお相手願います。
 
と、身内だけで盛り上がっても面白くないと思うので観たことが無いあなたのために雀鬼シリーズの説明をしますね。
 
雀鬼シリーズの主人公は「桜井章一」という実在の人物。
 
裏社会で麻雀の代打ちとして全国に名前を轟かせた人物です。
 
昔はヤクザ同士や、成金とのお金のやり取りに麻雀が用いられていました。
 
勝負するお金は法外な額。人の命、組織の存亡をかけた勝負なので遊び感覚では打てません。
 
なので代打ちといい、麻雀のうまい人がヤクザの組を背負って勝負していました。
 
桜井章一はその代打ちで「20年間無敗」という伝説を作ります。
 
雀鬼」シリーズはその闇稼業時代の対決を、スリルある麻雀ドラマとして表現された作品です。
 
ストーリーは、桜井と因縁のある打ち手との麻雀勝負がおもな内容ですが、対決にいたるまでのお互いのストーリーがツッコミどころ半分、シラケ半分で進みます。
 
そして後半はイカサマ麻雀勝負。イカサマにイカサマを重ねるイカサマだけの麻雀大会が始まります!
 
……なぜ人気なのかというと、
 
叩きつけて牌が割れんばかりの強打。
 
相手に見破られるだろうってほどのあからさまなイカサマ。
 
相手の手牌が見えてるかのような超常的読み筋
 
これらにツッコまずにはいられないのに、いつの間にか勝負がカッコよく見えてきて、見終わったあとに額に汗がにじむほど興奮してしまうんです。
 
まるでぺこぱのM-1の決勝を観るような、うさんくさいと思っていたのが段々ハマっていく感じと同じと思っていいです。
 

雀鬼のキャスト

主演の桜井章一役に田代まさしと並ぶシャブシャブタレント「清水健太郎」、通称「しみけん」が演じています。
 
清水健太郎と言えば覚醒剤で現在まで6度の逮捕歴があり、「雀鬼」と「ジャンキー」をかけたユーモラスな配役となっています。
 
シリーズを追うごとにしみけんの横幅が広くなって麻雀卓に正面から座れなくなってしまいます。
 
なので、体を半分横に向けて対面します。
 
その巨漢と浅黒い顔、滑舌の悪い様はまるでゴリラ。
 
一挙手一投足に笑いがこぼれます。
 

雀鬼11のあらすじ

では予習を終えたところで今作のあらすじです。
 
桜井章一は城島という代打ちと会い、互いに強さを感じとり、勝負する日を待ち望んでいました。
 
でも、城島は因縁のあるヤクザに試合当日腕を切り落とされ、結局勝負は桜井の不戦勝になります。
 
片腕が無くなるということはイカサマができなくなること。
 
もはや代打ちとして麻雀を打てない。
 
城島は失意の中街をさまよいます。
 
街を徘徊していると、高架で金網をよじ登り、線路へ飛び込もうとする中原という青年を見つけます。
 
中原を助けた城島は、行き場の無いという中原を家に住まわせます。
 
互いに何かを失っていた二人は、次第に麻雀で心を通じ合わせ、いつか叶わなかった桜井との勝負に挑むのでしたーー
 
 
 
 
ここからは本作のネタバレになります。
内容は薄いですが、もう観たって人やそもそも興味が無いよって人以外は注意してスクロールしてください。
 
 
 
 
 

雀鬼11のネタバレ

[追記 ]YouTubeに動画がありました

中原が代打ちとして強くなり、桜井と勝負。

そして戦意喪失するまでの動画がYouTubeにありました。


真・雀鬼シリーズ 個人的に好きなシーン集 その9(後編)

動画の編集をしてるのは自販機さんというニコニコ動画のユーザーさん。

 

この方も雀鬼の面白さにとり憑かれて、雀鬼を全力でPRしています。

 

テロップ付きなので分かりやすい編集です。

 

ストーリーのネタバレ

 

残念ながらストーリー展開は水戸黄門並にお約束になっていて、これと言ったネタバレがあるわけではありません。
 
城島の元で必死に麻雀を覚えた中原は、城島の代わりに代打ちを始めます。
 
相手の技を盗み、師匠の城島のヨミをも越える力のついた中原を見て、城島はいつか叶わなかった桜井との対決をセッティングします。
 
ついに始まった桜井と中原の麻雀対決。互いにイカサマを繰り出し、技術も読みもほぼ互角。
 
桜井の連れで打っていた雀荘のマスターにも「章ちゃん(桜井)が圧されてる……」と言わしめます。
 
ただ、そこは20年無敗の男。桜井が次第に力の差を見せてきます。
 
ついに終盤。互いに手の内を知り尽くした二人。
先にイカサマをすれば返されてしまう(イカサマを返された方が不利になる)。互いに動き出せない時、桜井はイカサマなしの勝負を持ちかけます。
 
そしてイカサマなし、互いの読みの勝負になりますが……。
 
20年無敗の男なので桜井が勝ちます。
 
そして最終局になりますが青年中原の配牌は最悪。戦意喪失してしまいます。
 
城島の激にも、フリーザ戦のベジータのように「打てないよ!」と駄々をこねます。
 
イカサマなしの勝負なら片腕が無い城島でも戦うことができます。
 
最終局、失意の中原に代わり、片腕を失った城島が桜井と対峙します。
 
……しますが、20年無敗の男なので敵いません。圧倒的な強さを見せつけられて負けます。
 
勝負後、打ちのめされた中原は強さを求め、城島に更なる師事を請うのでした。
 

見所ポイント

見所はなんと言ってもあからさまなイカサマです!
 
手前の山から配牌をごっそり入れ換える。
 
相手の当たり牌をつかんでしまったから取り直して違う山の牌とすり替える(カチャカチャ音を立てながら変えます)
 
相手の山にまで手を伸ばす
 
文で表現できないほどのツッコミ要素が満載です。
 
しかし今シリーズは他の作品に比べてストーリーの型が割としっかりできており、中原ファンを量産することになりました。
 
そして以後、中原は順レギュラーとして出番が増えます。
 
今作ではベジータみたいなヘタレっぷりでしたが、以降はベジータのような噛ませにはならず、魅力的なキャラになりました。
 
笑ってるつもりがいつの間にか胸が熱くなってくる。
 
ぺこぱの漫才のような麻雀ドラマ。
 
機会があればご鑑賞ください