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小説の起承転結は起→結から始めると作りやすいよ

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小説を執筆する時、そのまま勢いで書ききる人もいますが、普通はプロットを作ります。
 
プロットとは漫画で言うところのネームにあたり、小説のストーリーの設計図になります。
 
よく言われるのが起承転結。
 
起承転結に当てはめてプロットを作るとストーリーの軸ができ、物語がおもしろく描けます。
 
しかし、初心者のうちは出だしの設定は作れるのに起承転結の物語の進行がうまく作れない……
 
と悩んでしまいます。
 
今回はそんな小説を書きたいのにうまく物語を進行できないあなたのために、起承転結の仕組みと、ストーリーは起→結から作り始めると分かりやすいということを解説したいと思います。

世の中のほとんどの作品は起承転結でできている

物語の基本は起承転結と言われていますが、起承転結を大まかに説明すると
 
起……物語の導入
承……物語に問題が生じる
転……問題を解決する
結……物語がまとまる
 
という構成になります。
 
身近な物で例えると、進研ゼミの案内に付いている漫画を見ると分かりやすいですね。
 
起……どこにでもいる小学生の少年少女が
 
承……テストの点が悪く、その上遊びや恋愛もうまく行かない
 
転……教えてもらった進研ゼミを試してみると、テストにゼミで解いた問題が出てきて高得点が取れる
 
結……自信が付いて学校生活が華やぐ
 
といったテンプレートが出来上がっていることが分かります。(ゼミをやらずに受験を失敗するバッドエンドもありましたが……)
 
このように物語には型がある程度決まっているのですが、自分でストーリーを考えるとき、上から起承転結と作っていくと方向性が分からなくなったり、うまくつなげられなくなることがあります。
 
物語がうまく行かないのは軸が定まってないから。
 
物語の着地点が見えていないんですね。
 
軸をしっかり立てるには物語を結末から考えるといいですよ
 
つまり起→結から書き出す方法です。
 

先に着地点から作る

進研ゼミの漫画を起結だけ抜き出して見てみましょう。
 
起……どこにでもいる小学生の少年少女が
結……自信が付いて学校生活が華やぐ
 
間を省くと分かりやすくなると思います。
 
つまり起で出てきた主人公の最終的な目的が結なんですね。
 
物語の核は実は進研ゼミではないんです。
 
進研ゼミでもテストでいい点を取るのもゴールではなく、主人公が求めているのは華やいだ学校生活です。
 
なので先ほど「承」は問題が起きると説明しましたが、もっと正確に言うと、結に向かいたいのに、それができない問題が起きるということなんです。
 
進研ゼミでは、テストの点数が足を引っ張って普段の生活もうまく行かないということが華やいだ生活の問題になっていました。
 
そして進研ゼミで(転)問題が解消されます。
 
このように承も転も、結にしっかり方向が向くようになります。

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物語の面白さは目的の障害を克服するところ

シンデレラが舞踏会に行くために魔法をかけてもらう
 
コナン君が解決不可能と思われた事件を推理する
 
このように転の部分が物語の面白い部分になり、その解決手段に進研ゼミを当て嵌めることで進研ゼミの印象が強くなっています。
 
起承転結を順番に埋めたはずなのにしっくり来ない原因は、面白いところだからと承転だけを考えるせいなんです。
 

まとめ

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今回は文章力や世界観の構成は考えず、初歩の初歩である骨組みの説明をしました。
 
ストーリーがうまく行かないときは、思い付いた能力で結果がどうなるかというよりも、結果のために最適な能力という順番でプロットを作ってみてください。